KKTドローン中田の南極日記

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南極での初めての夜

2016/12/23

上陸初日。雪上車の立ち上げも順調に進み、ようやくこの日の作業も終了です。そしてお待ちかねの夕食の時間。もちろん雪上車の中での食事です。10名ともなると車内もぎゅうぎゅうになってしまいますが、とても楽しい時間を過ごしました。

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雪上車の中では寝食ができるような工夫がされています。例えばこのように、ガスコンロを並べると立派なキッチンの出来上がり。コンロが置ける台の上にはちゃんと換気扇まで備え付けてあります。

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食事も終わり夜も更けて来ました(とは言っても日は沈んでいません)。立ち上げた雪上車5台に2人ずつに別れて眠ります。私が宿泊する雪上車は「113号」。雪上車は断熱性も高く、エンジンを切っても車内はしばらくはポカポカです。寝る前に一日の出来事を記録しようと、助手席のテーブルでパソコンを開きました。

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ふとパソコンから視線を上げると、車窓の向こうには見渡す限りの雪原が。深夜の低い太陽が雪面を赤く照らしていて、とても幻想的な風景になっていました。初めて見る風景にとても感動した瞬間です。しばらく手を止めて眺めていました。

慣れない作業で疲れもMAXです。もうクタクタで眠気が襲って来ましたので、そろそろ寝床に入るとします。

161223-04.jpg雪上車には2人分のベッド(というより棚)があり、布団も搭載してあります。この布団、サイズが通常のものより長く、身長178cmの私が布団に深く潜り込んでも足が出ることがありません。そしてフカフカで、凄いボリューム。布団に入ると、その心地良さと一日の疲れであっという間に深い眠りに落ちてしまいました。

いざ、南極大陸へ

2016/12/22

予定よりも早く、22日の15時20分にしらせを出発することが決定。準備万端で飛行甲板からヘリコプターに乗り込みます。

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 今回私は、無人航空機の技術者として第58次南極観測隊に参加しています。その中でも気象と雪氷を観測する気水圏研究グループでのオペレーションが私の任務です。観測隊の多くは東オングル島にある昭和基地に滞在することになりますが、私を含む気水圏研究グループの6名は南極大陸上の「S17航空拠点」という所に約40日間滞在します。この6名は、国立極地研究所の平沢さんをリーダーとする通称「S17平沢チーム」。チームメンバーはとても個性的な研究者ばかり。みんなの紹介は別の機会にでもしっかりとしたいと思います。

 さて、今日のしらせからの出発は、翌日の物資輸送の為に残った1名を除くチーム5名と、設営や雪上車立ち上げのための機械班4名の合計9名。ヘリは途中で昭和基地に寄り、57次越冬隊のフィールドアシスタントの1名を乗せて、まずは雪上車と橇(そり)がデポ(保管)されているS16という場所に着陸しました。

 そして15時33分、南極大陸での第一歩を踏みました。その瞬間を意識してはいましたが、ヘリの轟音と慌ただしく始まる荷降ろし作業に、南極大陸初上陸の感動に浸る余裕などは全くありませんでした。この日のヘリ輸送はこの1回。10名と最小限の荷物で、残りは翌日になります。

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 S16は、S17から約1kmの距離に位置し、10台の大型雪上車と約30台の橇がデポされています。そこで4台の雪上車を起動し、12の橇を準備します。S17平沢チームの物資は約6トン。物資の多くは屋外での保管になりますが、雪面に直接置くと雪に埋まってしまうため、全て橇の上に置かなくてはなりません。また雪上車4台は、S16からS17間約1kmの輸送や、観測、宿泊に使用。どちらも南極大陸上での活動では無くてならないものです。

 しかし、雪上車と橇は雪原にポンと置かれている訳ではありません。日々吹き荒れる風で、雪に埋もれ、日が当たる部分は凍りついてしまっています。

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 機械班が雪上車の点検・整備をするためにも、雪に埋もれた部分を掘らなくてはなりません。雪は部分的にガチガチの氷になっており、雪かきの経験のない私にはかなりハードな運動になりました。みんなで頑張った甲斐もあり、無事に目標の雪上車の起動も完了。橇の引き出しも順調で、ひとまず休憩することに。時計を見ると既に18時を回っています。この季節の南極では日が沈まないので、18時でも昼間のような明るさです。しらせではとっくに夕食を済ませている時間ですが、明るい中での屋外作業は時間の感覚が大きく狂います。この休憩でようやく南極に来たんだという実感が沸きました。

ドローン中田 南極大陸に到着

2016/12/22

日本時間の12月22日(木)午後10時に中田は無事、南極大陸に到着しました。

本人からの報告は後日掲載します。

南極大陸に接近

2016/12/17

もう「しらせ」の周りはすっかり氷の海になってしまいました。どこまでも続く海氷に、所々巨大な氷山が見えます。そしてついに南極大陸が見えてきました。

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写真中央に氷山がありますが、その向こう側に白く帯状に見えるのが大陸です。大陸は氷床という雪が固まってできた分厚い氷に覆われていますので、このように陸地が盛り上がって見えます。氷床の上に見えるのが南極大陸の山々です。

さて、しらせは氷を押しのけたり割ったりしながら海氷地帯を前進します。甲板から注意深く周囲の氷に目をやると...

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氷の上にアザラシがいました。距離があるせいか逃げることもなくのんびりしている様子。

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アデリーペンギンは好奇心旺盛で、ヨチヨチと可愛らしい歩き方で凸凹の氷の上をこちらに近づいてきます。隊員が船の上から「あー!あー!」と鳴きマネをすると、ペンギンたちも「あー!」という感じで返事をしてくれました。

しらせでの船旅もあっという間。予定では来週には南極に上陸です。それに向けた準備にも追われ始めました。

氷山現る!

2016/12/8

今日のお昼頃に「氷山目視!」という艦内放送が。カメラと上着、帽子を持って艦橋に急ぎました。艦橋の窓からは無数の氷山を見え、そのひとつはとても大きいものでした。写真ではちょっとスケールが伝わりにくいですね。

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遠くにも様々な形の氷山が見え、他の隊員も夢中で氷山や記念写真を撮影していました。私も一緒になって写真を撮っていたところ「クジラ」の艦内放送。みんなで「どこ?どこ?」と探していると、背中だけがたまに海面にチラチラと出ています。よく考えたら、氷山もクジラも海で見るのは私にとって初めての体験です。

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出航から約1週間。あんなに暑かった甲板の上も、手すりなどには氷が付いています。いよいよ南極らしい風景になってきました。

初めてのオーロラ

2016/12/6

12月5日の夜11時過ぎ、そろそろ眠ろうかと思いっていたところ、オーロラが出たという艦内放送がありました。オーロラを見るのも今回の南極行きでの楽しみのひとつでしたが、こんなに早く見られることになるとは!大急ぎでカメラを手に取り部屋を出て、他の隊員とともに艦橋へ向かいました。

夜間の甲板への立ち入りは通常禁止されているので、まずは艦橋に向かいます。艦橋とは、船の操舵などを行う重要な場所。夜間はよく外が見えるよう照明などはなく、目が慣れていないと真っ暗です。

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この時も真っ暗でしたが、デジカメの液晶の明かりで多くの隊員が既にカメラを外に向けているのがわかりました。
私も艦橋の窓にへばり付いてみると・・・。水平線に近いところにうっすらと緑色の光の帯が見えました!いつかは見てみたい願っていたオーロラ。その姿に感動です!そして必死にシャッターを切りました。

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通常のオーロラ撮影でしたら、カメラを三脚で固定し長めのシャッター速度で撮影をするかと思います。しかし、ここは船の上です。常に大きく揺れていますので、感度を上げて短めのシャッター速度で撮影してみましたが鮮明な写真にはならず。船上からの撮影は難しいですね。次回のシャッターチャンスまで、色々と研究してみたいと思います。

しらせ出航!

2016/12/2

2016年12月2日は、ついに出港の日です。朝食後は皆でユニフォームを着て飛行甲板に集合。青空の下、記念写真を撮影したり、しらせを離岸させるタグボートを撮影したりと、それぞれで出発の時を待ちました。汽笛と共に船が動き始め、いざ出港です。港に来ている人々が手を振っているのが見えます。私達も帽子を手に取り、大きく振り続けました。

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港の人々も見えなくなり、チームのメンバーで記念写真を撮っていたら、しらせはもう、海のど真ん中。陸地が随分と遠くになってしまいました。

この日はしらせの艦内を知るために「艦内旅行」が催されました。班に分かれてしらせの中を見学するのですが、慣れない私には、しらせの中は正に迷路。今回の見学を終えて何となく全体像が把握できました。

昼食後は、しらせでの生活の注意点や火災対応についての講義などを受けます。その最中、船の揺れがだんだん気になり始め、妙な汗が出てきて眠気も襲ってきました。そう、"船酔い"です。このまま波は高くなる一方であることはわかっています。船酔いに真っ向から立ち向かうことも考えましたが、このままでは仕事にならないので、素直に酔い止めの薬を飲むことにしました。

この先、船酔いとの戦いがどれだけ続くのだろうか...ちょっと心配です。

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