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KKTドローン中田の南極日記

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再びしらせに

2017/2/20

南極大陸上のS17での観測と昭和基地での任務も無事に終わり、2月10日には再びしらせに戻って来ました。あと1ヶ月ちょっとで帰国です。ホッとしたのと同時に、もう少しで南極を離れると思うと寂しくもあります。

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しかし、しらせは直ぐにオーストラリアに向けて帰る訳ではありません。まだ海洋観測や地質、生物などの観測がありますので、しばらくは南極大陸沿岸に沿って東に移動を続けます。その間、私達S17チームもしらせ艦上で気象ゾンデを使った観測を行います。

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気象ゾンデの観測は、ヘリウムガスを入れた大きなゴム風船にゾンデと呼ばれる観測装置をぶら下げ、その観測した情報を電波で地上に送ります。およそ高度25kmまで上昇し、その間の高度、気圧、気温、湿度、風速、風向、緯度経度を計測し記録します。このゾンデの観測は世界中の様々な所で行われており、それらのデータと合わせ解析されることによって目的に合わせた気象予測や研究に活用されるのです。

往路のしらせでは風船を途中で飛ばしたり割ったりしないように緊張しましたが、S17で毎日朝晩行っていましたので放球作業(ゾンデを放つ作業)も随分と慣れたものになりました。しかし最後まで気を抜かないように作業にあたりたいと思います。

昭和基地は60周年

2017/2/20

昭和基地は南極大陸から4kmほど海を挟んだ東オングル島にあり、島全域に様々な建物や設備、観測機器が設置されています。
今年で開設されてちょうど60周年を迎えるという昭和基地。越冬隊の生活の中心となる管理棟をはじめ、観測棟など現在約70棟ほどの建物があります。観測用の巨大なアンテナなども沢山あり、想像していたものより規模が大きく驚いてしまいました。

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 施設は島内に点在している

また、夏ということもあり島には積雪も少なく、大部分に岩と土だけの地面が露出ています。緑(植物)が全く無いこともあって、一種独特な光景です。私にとっては、オーストラリアのフリーマントルを出発して約二ヶ月半ぶりの地面。久しぶりの土との対面でした。


管理棟には越冬隊が生活する居住棟も接続され、生活に必要な様々な設備が整っています。食堂やお風呂、手術室も備えた医務室、そしてバーもあります。

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 昭和基地の中枢部である管理棟

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 万が一の際は手術も可能

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 バーテンダーも隊員がやります

夏の間だけ、夏隊隊員などで人が多く基地に滞在することになります。その場合、第1、第2夏期隊員宿舎(夏宿)の二棟に宿泊します。今回、私は第1夏宿に3泊お世話になりました。第1夏宿は2階建てで、一階に食堂、二階にトイレ、風呂、寝室があります。建物の内部は全て暖房が効いていて快適に生活が出来ます。

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 私が宿泊した第1夏期隊員宿舎

寝室は前回の記事で紹介したように、二段ベッドが2つある4人部屋(というか空間)。ベッドにはカーテンがありますので、一応のプライベート空間も保てるようになっています。そして、ありがたいことにWifiが完備され、回線の負担にならない程度ならインターネットやメール、LINEやSNSも可能です。往路のしらせとS17拠点にいる間はネットから切り離された生活をしていたので、このWifiはとても有難く感じました。

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南極大陸上での観測は無事に終了

2017/2/17

南極大陸上S17拠点での私達の観測は無事に終了し、2月16日現在、「しらせ」に戻ってきています。しかし南極大陸での仕事や生活については、まだまだ書き足りません。そこで話は前後してしまうことになりますが、今後も南極大陸(S17拠点)などでの様々な話題を継続してブログに書いていきたいと思います。

さて、S17拠点は2月4日に撤収し、私達は一旦しらせに戻り、その後7日から10日に掛けて昭和基地に滞在しました。昭和基地ではドローンを使った施設点検などを行いましたが、私にはもうひとつのとても大きなミッションがありました。

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それはテレビタミンの「テレビタ特派員(電話生中継)」です。 長年テレビに携わる仕事をしていますが、生番組で電話リポートするなんて初めてのことです。しかも南極から不安定な衛星電話で通信をしなくてはなりませんので、多少なりとも緊張はしました。

さて、その結果は...。このブログ記事の前の記事に、その時の放送の動画がアップロードされていますので是非ご覧下さい。

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上の写真は、昭和基地の宿舎の一室でテレビタミンに電話で出演中の私。窓に設置してあるのは衛星電話のアンテナです。通常、衛星電話は空が見える屋外で使用しますが、この日は非常に風が強いために通話が難しい状況でした。そこで電波状況がよく落ち着いて電話ができる静かな場所を探していたところ、宿舎のこの部屋に辿りついたのです。ちなみにこの部屋、両側に二段ベッドがあり4名分の寝室となります。私の部屋ではありませんが、衛星電話の感度が一番よい場所でしたのでベッドの主には協力して頂きました。おかげでテレビタミンの電話リポートも途切れることなく無事に終えることができたわけです。

「南極日記」関連放送 テレビタミン特派員情報にて報告

◎2月8日(水)16:53「テレビタミン」

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観測は順調です

2017/1/22

私は、気象観測を行う無人航空機の技術者として今回の観測隊に参加しています。今話題のドローン(マルチコプター)も使用しますが、私の主な任務は「無人航空機によるエアロゾル観測」のオペレーション。大気中の微粒子(エアロゾル)の大きさや量を測ったり採取したりする装置を搭載したカイトプレーンという無人航空機で、南極大陸上から沿岸、海上にかけ飛行しその観測を行います。

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カイトプレーンとは、写真の様に主翼がカイト(凧)になっている飛行機です。普通の飛行機と違い、短距離の滑走で離陸ができて、ゆっくりと飛行する特徴があります。重たい観測装置を積んでも、80ccのガソリンエンジンでおよそ2時間飛行可能です。

離陸と着陸はラジコン飛行機のように手動で操縦を行いますが、距離が離れると操縦する私からは機体が見えなくなりますので自動航行をすることになります。
予め入力していた目的地や経由地の緯度経度、高度などのプログラムに従い自動的に飛行をします。

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飛行の様子は飛行管制ソフトウエアに表示され、機体の状態や飛行位置、高度などはリアルタイムに確認できます。また、飛行ルートの変更や帰還などの操作も管制ソフトから行うことが可能です。

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カイトプレーンでの観測飛行は午前10時と午後9時の1日2回を基本とします。1回の観測での飛行時間は1時間以上で、飛行距離も往復で30kmを超えます。観測を終え無事に着陸させると、毎回の事ですがホッするものです。

飛行後、私は機体の整備やチェック、給油などをし、次のフライトに備えます。同時に林さんは機体から観測装置を外し、その観測データの確認作業を行って1回の観測飛行が終わりです。

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南極大陸では内陸部から沿岸方向に向けて「カタバ風」という風が吹くため、次のフライトまでは主翼をたたんで雪上車の風下に駐機をします。※上の写真では、機体は橇(そり)の上に乗っています。

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