信子かあさんのちょっとひといき

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vol.55「人間としゃべりたい!!」

2018年12月14日更新

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「のぶこちゃーーん!!」と大声の母。

なあに?と部屋に行くと、電話機の前で「いっちょんわからんとたい!(ちっともわからないのよ!)」と怒っています。

手には、宅急便の不在連絡票。


「どがんすっとだいろ、いっちょんわからん(どうするのか、ちっともわからない)」と、言うので、まず 不在票の番号に電話をかけて、と伝えると、

「どん番号かわからんもん!(どの番号かわからないもの!)」とイライラしています。


24時間受付の番号を伝えると、母はひとつひとつ復唱しながら丁寧にプッシュボタンを押しました。

「もしもし。もしもーし! なんね、こら、もしもーし!!」

受話器を片手に困惑している母。


あ、それ、自動音声よ、お母さん。

「なんて?もう、なんば言いよっとだいろいっちょんわからん!(なんですって?もう、何を言っているのかちっともわからない!!)」

怒り出した母は、「のぶこちゃん、代わって!」と、受話器を差し出しました。


えぇ...と、米印?

ピッ

郵便番号?

ピッ ポッ パッ ポッ

追跡番号?

ピッ ポッ パッ ポッ

希望時間帯?

ピッ ポッ パッ


はい、終わったよ、と言うと、母は「ああ、もう、ほんなこて!こがんた いっちょん好かん!(あぁ、もう、ほんとに!こんなのは大嫌い!)わたしゃ人間としゃべろごたる!(わたしは人間としゃべりたい!)」と言いました。


...実はわたしもよ、お母さん。


ガソリンを入れるときも、お買い物の後のレジも、ネットでのいろんな問い合わせも、無味乾燥な機械相手。

子どもたちのようにスムーズに操作出来なくて、四苦八苦するたびに思うのよ。

「ああ、人間! 生きた人間としゃべりたい!」って。


高齢化が叫ばれる昨今。

やっぱり人間は必要だよね!(๑>◡<๑)

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